胡蝶蘭の冬の栽培方法

●温度管理が重要
胡蝶蘭の原産地は、インドネシア、台湾、フィリピンなど亜熱帯地方です。日本は四季がはっきりとしていますが、胡蝶蘭の原産地は日本のようなはっきりした四季がなく、一年を通して温暖な気候をしています。植物は原産地の環境に近い環境で育てると生育がよくなります。つまり、日本の寒さは胡蝶蘭にとっては生育に適していないのです。
そのため、寒い日本では冬の越し方に工夫が必要です。
まず気をつけなければならないことが温度管理です。温かい環境生まれの胡蝶蘭にとって寒さはダメージとなります。18℃以上の環境を好むので、冬は18℃程度の室温で管理をしましょう。日差しが出ている日でも冬の外は寒いので室内で管理をします。10℃以下にならないように注意をします。

●置き場所
室内の温度が18℃以上あっても油断はできません。
冬場は室内の窓辺のカーテン越しの場所に胡蝶蘭を置いて日光浴をさせます。日中は窓辺でも日差しが当たっていればそれほど寒くはないのですが、夜になると急激に冷え込み、窓辺は温度が下がってしまったり、窓辺は窓越しに冷気も伝わります。そのため、夜間は窓辺から少し離して温かい場所で管理をするようにします。
日中と夜とで置き場所を変えるのは面倒に感じるかもしれませんが、胡蝶蘭の生育に最適な環境を整えてあげましょう。日中に光に当てておくと元気な株に育ち、花もたくさん咲かせるようになります。窓辺から離れた場所では日光に当たりにくいので、元気な株に育ててたくさんの花を咲かせるためには、日中は日光に当てて、夜間は温かい場所に移すというように、管理をすることが重要になってきます。
窓辺から離していても、夜間は冷え込み室温が10℃程度にまで下がってしまうことがあります。胡蝶蘭は5℃以下で枯れてしまうので、窓辺から離している場合でも鉢の上からダンボールをかぶせて保温をしておくと安心できます。冷え込みが強いときには、ダンボールの上から毛布を掛けておくとさらに安心できます。

●湿度の管理
温度だけでなく湿度にも気をつけます。
胡蝶蘭の原産地の亜熱帯地方は湿度が高めの環境なので、胡蝶蘭は乾燥を嫌います。
冬場はもともと空気が乾燥していますが、暖房を使うとさらに湿度が低下をします。胡蝶蘭にとってはつらい環境なのです。
湿度の低下は人間にも影響があります。冬場はインフルエンザが流行りますが、インフルエンザウイルスは湿度が低い環境で空気中に浮遊をして感染しやすくなります。湿度が低ければ喉も痛くなりやすいです。胡蝶蘭にとっても人間にとっても乾燥のしすぎはつらい環境なのです。
しかし、胡蝶蘭に最適な湿度と人間に最適な湿度は違います。胡蝶蘭に適した湿度は60~80%程度です。一方人間に適した湿度は50%前後です。胡蝶蘭の方がやや高めの湿度を好みます。
胡蝶蘭にとっては高めの湿度が生育には適しているのですが、湿度が高くなりすぎてしまうと人間が生活しやすい湿度とはいえず、カビも生えやすくなります。そのため、湿度は50%前後に整えるとよいでしょう。
乾燥を防ぐために胡蝶蘭に霧吹きで水をかけて加湿をしてあげます。乾燥気味かなと思ったときには、胡蝶蘭の葉に霧吹きで水をかけてあげてください。

●水やり
冬場の水やりは控えめにします。ミズゴケやバークが乾いて2~3日したら、鉢底から水があふれるほどたっぷりと水やりをします。
水やりを控えめにするとは、水を与える頻度を抑えるということで、一度に与える水の量を少なくするということではありません。たっぷり鉢底から水が流れるくらいの量の水を与えることで、鉢内の空気の入れ替えが行われます。そのため、与えるときにはたっぷりと与えるのです。
水やりは温かい日中に行います。夜間に与えると夜間の冷え込みによって根が冷たさにさらされてしまうため、夜間の水やりは行わないでください。
水の温度ですが冬場は水道水が冷たいのでぬるま湯程度の温度の水を与えます。熱すぎるものも根が傷んでしまうので水の温度にも気をつけてください。

●肥料の与え方
冬場は肥料を与えません。肥料を与えた方が元気に育ちそうですが、冬場に肥料を与えてしまうと根が傷みます。
植物には生育期がありまる。生育期には植物が旺盛に育つので養分をたくさん必要としますが、生育期でない時期は成長が遅くなっているので肥料はかえって根を傷めることになるのです。胡蝶蘭の生育期は春から秋ごろで冬場は成長がゆっくりになっているので肥料は必要ありません。
植物の元気がないかなと思うときでも肥料を与えることは我慢しましょう。

●まとめ
胡蝶蘭の原産地は暖かい地方なので、日本の冬は胡蝶蘭にとって厳しい環境です。そのため、胡蝶蘭を上手に育てるためには胡蝶蘭に適した環境に整える必要があります。
温度と湿度の管理に気をつけ、水やりや肥料の与え方も春から秋にかけてとは変えてみましょう。
季節にあった育て方をすると胡蝶蘭は元気に育ってくれます。